宇都宮工場のご紹介
宇都宮工場の概要
北関東の中心都市である宇都宮市。その東部郊外に、面積388ヘクタール(約120万坪)を擁する清原工業団地があります。ここに、2000年8月15日、宮島醤油は宇都宮工場を設立しました。
宇都宮工場は、清原工業団地の北端、田園地帯に接する部分にあります。JR新幹線で東京駅から宇都宮まで50分、そこから東へ8kmのところです。敷地面積2万6975平方メートル(約8170坪)、建物面積8340平方メートル(約2500坪)、約170名の従業員を抱える工場です。缶詰、レトルトパウチ食品、冷凍食品、ペットボトル製品など、各種加工食品を生産しています。宇都宮工場では、市販商品用の小型缶詰1ライン、7系統のパウチラインに加え、液体小袋1ラインが運転され、19基のレトルト殺菌釜がこれを支えます。このように宇都宮工場の第一の特徴は、高い生産能力にあり、日本全国に営業網を広げる宮島醤油の東日本における生産拠点として、今後の躍進を支える存在です。
大都市圏における外食産業の発達、個食化や家庭食代替(HMR:Home Meal Replacement)の進行、病院食・介護食の重要性、健康によいお菓子や食物アレルギーに対応した食品の必要性など、新しい時代の食の動向にいち早く対応するために、宇都宮工場では、各種加工食品の生産設備を更新しています。食の動向が変貌を続けるかぎり、宇都宮工場も絶えず変化をし続けます。
パウチライン
パウチ食品とは、レトルトパウチ食品、冷凍食品など、柔らかい袋に包装された加工食品のことです。宇都宮工場では、一日10万パックを生産します。
ペットボトルライン
ペットボトルラインでは、箱詰めロボットなどの導入により効率的な生産を行っています。
短時間昇温乳化法
宇都宮工場で製造されている洋食用ホワイトソースは、ソース類のなかでも、とくに色合いの美しさが最高度に求められる商品です。このため、原料の選定、選別に入念な注意が払われます。それだけでなく、調理方法にも独特の工夫がなされます。それが、酸化による風味と色合いの劣化(褐変)を防ぐために行う、高温高圧の水蒸気噴射による急速加熱攪拌と脱気という方法です。短時間昇温乳化法と呼ばれるこの技術によって、最高の風味と色合いのホワイトソースがつくられます。
回転レトルト法
ホワイトソース、デミグラスソース、ハンバーグソース、カレーなど、ソース類や加工食品類の多くは、調理後、金属缶やアルミラミネートパウチ容器に充填され、その後、高温高圧の釜に入れられて殺菌されます(レトルト工程)。レトルト殺菌の法的基準は製品の中心温度120度C、4分以上の加熱ですが、宇都宮工場ではこの条件を十分にクリアできるよう商品を設計しています。レトルト釜内の温度分布測定や法定検査、毎日の試運転を行い、常にレトルト釜を安全な状態に維持しています。また、缶詰やレトルトパウチなどの商品が入ったバスケットを、レトルト釜内で回転させることで効率よく加熱し、殺菌時間を短縮する工夫をしています。この回転レトルト法によって、より自然な風味や色合いを残した高品質の商品を実現しています。
栃木県の地産地工商品
宇都宮工場では、地域の食材を活用した商品の開発・生産にも取り組んでいます。宇都宮市は、「餃子の街」として全国にその名を知られています。宮島醤油は、宇都宮を代表する食材である、餃子を活用した商品「宇都宮野菜餃子カレー」と「餃子の具シリーズ」を発売しました。これらの商品は、地域との密接な連携の成果により生み出されたものです。宇都宮工場は地域の“味”を全国へと発信する拠点としても、さらなる役割を果たしてゆきます。