137回目の創業記念日にあたって
2019年6月1日
宮島醤油株式会社
代表取締役社長 宮島清一
江戸時代までの宮島家は、肥前国唐津の地で船乗り、魚屋、商人宿を営んでいました。幕末唐津地方の主力産業は石炭でしたが、不況下で石炭が大量に余り、宮島家にも宿代等の支払い代わりに石炭が届けられる有様でした。七世宮島傳兵衞はそれを船に積んで大阪、神戸へと売りに行きました。1868年(明治元年)のことで、傳兵衞は当時数え年20歳。これが宮島家の遠隔地海運業の始まりで、また、唐津炭が初めて関西へ、次いで関東へと出荷された出来事でした。
更に傳兵衞は1882年(明治15年)現在の唐津市水主町と大石町に跨る地で醤油の醸造を始めました。宮島醤油では、醤油醸造を始めた1882年(明治15年)の6月1日を創業記念日としていますので、今年は創業137周年の記念日を迎えることになります。会社がこのように長い歴史を刻むことができたのは、先輩諸氏の誠実な努力の賜物です。記念日に当たり、そのことに深く感謝申し上げます。
宮島醤油は創業以来、微生物を使った食品加工、食品製造を続けてきました。その伝統の上に、新しい発酵食品の開発に取り組みます。新しい食品加工技術と品質管理技術の開発に努めます。多彩な商品を効率よく安全に生産する生産技術の面でも、時代の先端を行く食品会社を目指します。
地域社会からの支えがなければ、企業が100年以上も活動を続けることはできません。今後もいっそう深く地域の経済、教育、文化に根ざした会社でありたいと思います。「地産地工」を掲げ、地域の農業と共に歩むことを目指します。地元産の農水畜産物を活用した商品を開発し、佐賀県産・九州産の食材を活かした食品を全国へ、優れた国産食材を活かした食品を世界へと飛躍させます。
皆様の永いご愛顧に感謝申し上げ、今後もいっそうの努力を続けます。