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1.大豆の科学 |
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1.大豆パワーの秘密 |
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2.理想のタンパク源 |
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3.ミネラルと各種抗酸化物質 |
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4.米国食品医薬品局が大豆タンパクに健康表示を認可 |
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1.大豆パワーの秘密 |
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大豆は紀元前の中国大陸において食された記録があり、以後、おもに日本を含む東アジアにおいて醤油、味噌、豆腐、納豆など、世界にまれな独特の食材を生み、独自の食習慣を形成するもととなってきました。 大豆に基礎を置くこのような食生活は、長いあいだ東アジアの人々の健康と長寿を支えてきましたが、西洋をはじめ世界中で、大豆が理想の穀物として注目されるようになったのは、100年余りという比較的最近のことです。 醤油、味噌は言うまでもなく、ミヤジマの多くの商品が大豆から作られています。宮島醤油のホームページのドメイン名「@miyajima-soy」にあるsoyとは大豆の英語名です。 それでは、大豆パワーがどんなにすごいか、以下に紹介しましょう。 |
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2.理想のタンパク源 |
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1873年、オーストリアの首都ウィーンで開かれた万国博覧会に中国と日本から出品された大豆に、主催国の生化学者ハーベルラントが注目し、その成分分析をしました。その結果、「これは畑でとれる肉である」という驚きの言葉を発し、このことが、大豆の真価を西洋世界に知らしめるきっかけとなりました。大豆には、穀物としては例外的な豊かさでタンパク質と脂質が含まれています。標準的な国産大豆100グラムには、次のような成分が含まれています。 |
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タンパク質 |
脂質 |
糖質 |
植物繊維 |
水分 |
ミネラル分 |
35.3 |
19.0 |
23.7 |
4.5 |
12.5 |
5.0 |
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タンパク質とはアミノ酸の複合体です。これは身体の組織を作るもとなので、母親や成長期の子どもには特に必要なものです。人間の成長や生命維持に必要でありながら、人間が自分の体内で作ることのできないアミノ酸のことを「必須アミノ酸」と言い、人間はこれを食事によって継続的に摂取しなければ、生きてゆくことができません。大豆タンパク質を構成するアミノ酸の成分(%)は、およそ次のようになっています。 |
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グルタミン酸 |
アスパラギン酸 |
プロリン |
アルギニン |
ロイシン |
リジン |
フェニルアラニン |
セリン |
バリン |
スレオニン |
17.2 |
12.0 |
7.9 |
7.8 |
7.5 |
6.8 |
6.1 |
5.7 |
5.1 |
4.6 |
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このように、必須アミノ酸であるロイシン、リジン、フェニルアラニン、バリンをはじめとする多種類のアミノ酸がバランスよく含まれていることが、大豆タンパクの特徴です。なかでもリジンは成長期の子どもには特に必要で、この摂取が不足すると、体格が小さくまとまってしまうとされています。大豆に含まれるリジンの量は、同じ重さの米の9倍、大麦の7倍もあります。 |
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いっぽう、大豆はデンプンをあまり含まず、植物の生育に必要なエネルギーを脂質の形で蓄えています。大豆の脂質の特徴は、リノール酸に代表される不飽和脂肪酸を多く含むことです。これらの成分は総コレステロールや悪玉コレステロールの体内濃度を低下させる作用があり、動脈硬化や心臓病の予防に効果があります。 |
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3.ミネラルと各種抗酸化物質 |
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大豆に含まれるミネラルの中心はカリウムで、100グラムの大豆中に1.9グラムも含まれています。それ以外にもカルシウム0.24グラム、リン0.58グラム、鉄0.094グラムなどが含まれています。 |
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その他の成分として大切なのはビタミンB1、ビタミンE、サポニン、イソフラボノイド、及び各種ポリフェノール類です。ビタミンB1はチアミンとも呼ばれ、脚気(かっけ)の予防や神経炎抑制作用を持っています。ビタミンE(トコフェロール)の抗不妊作用は昔から知られていました。サポニンの血中コレステロール抑制効果も知られており、これは、サポニンによってコレステロールが胆汁酸へと分解されて体外に放出されるからだと説明されてきました。また、イソフラボノイド(イソフラボン誘導体)については、様々な臨床実験の結果、骨粗しょう症の予防や更年期障害の軽減に効果があることが知られており、それはイソフラボノイドによって骨中のカルシウムが体内に流出するのが防がれるためだと考えられてきました。 |
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最近の研究者は、トコフェロール・イソフラボノイド・及び各種ポリフェノール類の持つ抗酸化力に注目しています。これらの物質は分子内に芳香族性水酸基(フェノール性水酸基)を持ち、ここから遊離する水素の持つ還元力によって体内の有害な過酸化物質を還元して、抗炎症効果、抗血栓効果を生んでいるというのです。さまざまな成人病、生活習慣病を予防する観点から、非常に注目されるところです。 |
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ポリフェノールによる活性酸素の失活 |
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4.米国食品医薬品局が大豆タンパクに健康表示を認可 |
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米国厚生省の食品医薬品局(FDA; Food and
Drug Administration)は1999年10月、大豆タンパクを含む食品のラベルに「健康に有意義」という表示をすること承認しました。大豆タンパクの摂取と心臓病のリスク低減との間に相関関係があることを認めたうえでの措置です。 |
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表示方法には二通りあります。「一日あたり25gの大豆タンパクは、低飽和脂肪酸・低コレステロール食の一環として摂取することにより心臓病のリスクを低減させることができます。1食分の(製品名)は○○gの大豆タンパクを含んでいます。」または「一日あたり25gの大豆タンパクを含む低飽和脂肪酸・低コレステロールの食事は、心臓病のリスクを低減させることができます。1食分の(製品名)には○○gの大豆タンパクが含まれています。」というものです。 |
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豆腐、納豆、味噌などから大豆タンパクを継続的に摂取する食生活は、日本においては何百年も前から定着していたのですが、現代科学の立場からその意義を認めて、東洋人の食習慣を積極的に取り入れようとする米国の人々の姿勢には、学ぶべき点が多くあります。 |
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